今回は「【待機児童ゼロの裏側】隠れ待機児童問題とは?保活に失敗しないための5つの戦略」についてご紹介していきます。

私は、東京都江戸川区の葛西エリアで20年以上、中葛西幼保園を運営しております。
以前から「待機児童ゼロ」を掲げて各地域で取り組んできた結果、現在のカウントでは「ゼロ」となっているようです。
中葛西幼保園では、毎日の園運営の中で、様々なご相談を受けさせております。
今回の記事では、その疑問とその解決に向けての5つの戦略について触れていきたいと思います。
公式「待機児童ゼロ」は本当に安心か?

「待機児童ゼロ」・・・ニュースでこの言葉を聞くと、保活(保育園活動)の厳しい時代は終わったと感じるかもしれません。
しかし、現実はそう単純ではありません。

この「隠れ待機児童」とは何でしょうか?
なぜ、公式の数字には現れないのでしょうか?
この記事では、この問題を深掘りし、公式データだけでは見えない保活の真実を明らかにします。
そして、この問題に直面せず、後悔のない園選びをするための具体的な「5つの戦略」を解説します。
最後に、幼稚園と保育園の良いところを併せ持ち、働く保護者の皆様の不安を解消する中葛西幼保園のメリットについてもご紹介します。
【第一章】なぜ起きる?「隠れ待機児童」問題のメカニズム

保活の様子②
自治体が発表する待機児童の定義は、厚生労働省の厳格な基準に基づいています。
この基準があるため、「数字上はゼロ」でも、実質的に保育を必要としている子どもたちが数多く存在するという矛盾が生じます。
待機児童数から「除外」される4つのケース
隠れ待機児童とは、以下の4つのケースで自治体の公式な待機児童数から除外されてしまう子どものことを指します。
| 除外のケース | 具体的な状況 | 親が直面する現実 |
| (1) 特定園志望による除外 | 希望する特定の園(例:自宅から徒歩5分、評判の良い人気園など)しか書かず、他に空きがある園への入園を断った場合。 | 「入園可能な園があった」とみなされ、待機児童から外される。 |
| (2) 施設選択による除外 | 入園可能な認可外保育施設や自宅から遠い園、保育時間が短い園を、保護者の判断で見送った場合。 | 「保育の機会を提供したが断った」とみなされ、待機児童から外される。 |
| (3) 育休継続による除外 | 入園可能となった時点で復職が可能であるにもかかわらず、育児休業を継続している場合。 | 「すぐに保育を必要としていない」とみなされ、待機児童から外される。 |
| (4) 申込時期のズレによる除外 | 年度途中の入園申し込みや、自治体が定める締切期限外に申し込んだ場合。 | 集計の対象外となる。 |
「ゼロ」の裏側:本当に厳しいのは、間違いなく0歳児・1歳児
公式な待機児童数がゼロでも、保活の難易度が下がらない最大の理由は、0歳児と1歳児クラスの受け入れ枠に対する需要が依然として高いからです。
- 0歳児: 定員が少なく、競争率が高い。
- 1歳児: 認可保育園への入園の「最大の山場」。多くの子どもがこのクラスから入園するため、倍率が最も高くなります。
特に、立地の良い園や独自の教育方針を持つ人気園では、最高指数(フルタイム共働きで満点に近い点数)であっても、抽選やわずかな調整指数の差で落選するケースが後を絶ちません。
【第二章】隠れ待機児童問題に直面しないための5つの戦略

保活の様子③
この問題に巻き込まれず、スムーズに希望に近い園に入園するためには、事前の情報収集と戦略的な準備が不可欠です。
戦略1:申し込み園を広範囲に「広げる」戦略
特定の園に固執せず、地理的な範囲を広げて申し込みを行うことが最重要です。
- 現実的な判断: 多少遠くても、まずは「入園できること」を最優先とし、復職後に再度希望の園への転園を狙う「二段階戦略」を視野に入れましょう。
- 「隠れ」を避ける: 申し込み時に十分な数の園を書くことで、入園可能な園を自ら断るケースを避けることができます。
戦略2:点数アップを狙う「調整指数」の徹底活用
自治体の入園選考基準を徹底的に調べ、ご家庭で加点できる「調整指数」がないか確認します。
- 主な加点要素の例: 兄弟姉妹がすでにその園に在園している、自治体独自の加点基準(例:認証・認可外保育園の利用実績)など。
- 保育園の活用: 認可外保育園や認証保育所などの利用実績が、認可保育園の選考で加点対象となる地域があります。認可外保育施設の園も選択肢に入れましょう。
戦略3:申し込み「時期」と「タイミング」の最適化
最も競争が激しい「4月入園」にこだわりすぎず、競争率の低い時期を狙います。
- 「年度途中入園」の活用: 4月入園で一旦落選しても、年度途中に空きが出る園があります。毎月の募集情報を確認し、申し込みを継続しましょう。
- 0歳児入園の検討: 1歳児クラスよりも0歳児クラスの方が定員数は少ないものの、申し込み人数が少なく競争率が下がる場合があります。
戦略4:見学を通じて「園のタイプ」を見極める
単に施設の新しさだけでなく、園の保育方針、先生の雰囲気、様々なカリキュラムなどを詳細に見学し、ご家庭のニーズに合うか確認します。
- 後悔を避ける: 入園可能な園を断る事態を防ぐため、事前に納得のいく園を見つけておくことが大切です。
- 多様な選択肢: 保育園だけでなく、幼稚園等、多様な選択肢を視野に入れて見学しましょう。
戦略5:夫婦で「育休の戦略」を練る
育児休業中の場合、復職の意思とタイミングを明確にすることが重要です。
- 復職時期の調整: 入園決定のタイミングに合わせて復職できるよう、職場と密に連携を取りましょう。
- 夫婦交代での育休: 夫婦交代で育休を取得することで、子どもの入園を待つ期間を乗り切る戦略も有効です。
【第三章】中葛西幼保園のメリット:働く親の不安を解消する選択肢

中葛西幼保園の楽しい園生活①
ここまで「隠れ待機児童」を回避するための戦略を解説してきましたが、最終的に保護者が求めるのは、「安心して長く預けられる質の高い環境」です。
働く保護者の皆様が抱える「仕事の時間確保」と「子どもの教育」という二つのニーズを両立させるのが、中葛西幼保園のような幼保連携型の園です。
働いても教育を妥協しない
従来の保育園が「生活」中心だったのに対し、中葛西幼保園は多数の教育カリキュラムを取り入れています。
- 小学校接続の安心感: 遊びを通じた知育や集団でのルール指導など、小学校入学に向けて必要な基礎をしっかりと身につけることができます。
- 質の高い保育: 専任の教員・保育士が配置されているため、教育と生活支援の質が高いレベルで融合されています。
長時間保育と多様な年齢への対応
幼保連携型であるため、働く保護者の皆様のニーズに応じた長時間保育が可能です。
働く時間を確保
保育園の機能を持つため、朝早くから夜まで安心して子どもを預けられ、「時間の問題で入園を諦める」という不安を解消します。
0歳児から就学前まで一貫
0歳から入園できる施設が多く、一度入園すれば卒園まで転園の必要がないため、保活のストレスから解放されます。
幼保連携の温かい環境:社会性と協調性の育成
異年齢交流を自然に取り入れられるのも中葛西幼保園の強みです。
- 年上の子は年下の子を思いやり、年下の子は年上の子を見て学ぶという、昔ながらの大家族的な温かい環境で、社会性や情動的スキル(SEL)が育まれます。
まとめ:公式情報に惑わされず、戦略的な保活を

中葛西幼保園の楽しい園生活②
「隠れ待機児童問題」は、公式データでは見えない保活の厳しい現実です。
しかし、この問題の構造を理解し、
- 「特定の園に固執しない」
- 「点数を上げるよりも充実した保育内容をしっかり確認する」
- 「多様な選択肢を検討する」
という戦略を持つことで、不安を大きく解消できます。
ぜひ、公式な数字だけでなく、現場の状況をしっかりと把握し、ご家庭のニーズに合った最適な園選びを進めてください。
中葛西幼保園では、幅広く入園相談を受け付けております。
子育ての不安を安心に変える一歩を、私たちと一緒に踏み出しましょう。
